産後の骨盤矯正

妊娠後しばらくすると、「リラキシン」ホルモンが分泌される為に体中の関節が柔らかくなって来ます。
例えば、今まで鳴ったことがなかった指の関節が、妊娠したら「パッキ」と鳴ったと言う方もおられます。
この作用のお陰で、分娩時に骨盤の恥骨結合が緩み出産出来る様になります。
このホルモンは出産終わると分泌されなくなってしまうので、しばらくすると関節も元の固さに戻っていきます。

以前、吉田D.C.の「アメリカンスタイルの産前・産後ケア」セミナーに参加した際の内容をブログに書きましたが、アメリカでは、「この関節が柔らかい時に乗じて骨盤を締めてしまえ～」的な発想で、骨盤を矯正しているとの事でした。
確かに、栄養状態が良くなり日本の女性も欧米の女性の様に大柄になって来たのも事実ですが、産後に骨盤矯正が必要な人がどの位いるか？と言ったら少数かと思います。
事実、昭和の時代では、産後に骨盤矯正をしたという女性はほぼいなかったと思いますし、骨盤に「さらし」を巻いていた程度だったかと思います。

ただし、恥骨の所に痛みや違和感がある、お尻・腰に痛みがあると言った場合には、矯正によりトラブルが解消される可能性が高いので、矯正した方が良いです。お任せ下さい。
また、「産後の骨盤矯正は6回～10回通わなければダメ」と言われ回数券を買わされたと言う話を聞いたことがありますが、その産後の骨盤矯正が6回～10回必要であるというエビデンスを私は見たことがありません。その為、基本的にトラブルがなければ来院して頂く必要はないと考えております。お子さんとの時間を楽しんで頂ければと思います。